低用量ピルの種類|複合ピル・ミニピル・各世代の違いを解説
はじめに
低用量ピルの話になると、すぐに専門用語が出てきます:複合ピル、ミニピル、単相性、三相性、第一世代、第三世代、抗アンドロゲン……。自分に合った選択肢を調べようとすると、情報量に圧倒されてしまいがちです。
しかし、これらの分類の背後にある論理は、一度理解してしまえばかなり明確です。本記事では、主要な経口避妊薬の種類をすべて解説し、重要な違いを説明し、どのような要因が特定の選択肢をより適切にするかを明らかにすることで、医師との会話をより実りあるものにするための情報を提供します。
注意: 低用量ピルは日本では薬機法に基づく処方箋医薬品です。服用には医師の診察が必要です。本記事は情報提供のみを目的としており、医療上のアドバイスではありません。
2つの主要カテゴリー
すべての経口避妊薬は大きく2つのカテゴリーに分類されます:
1. 複合経口避妊薬(COC)
合成エストロゲン(主にエチニルエストラジオール)と合成プロゲスチンの両方を含みます。世界で最も広く使用されているタイプです。
2. プロゲスチン単剤ピル(POP)
合成プロゲスチンのみを含み、エストロゲンを含みません。「ミニピル」と呼ばれることもあります。
この区別が重要なのは、エストロゲンが特定のリスク(特に血栓や心血管への影響)をもたらすため、一部の女性には複合ピルが適さないからです。エストロゲンが使えない女性にはプロゲスチン単剤ピルが適していることが多いです。
複合経口避妊薬の詳細
ホルモン量のパターンによる分類
単相性ピル(モノフェジック)
すべての実薬が同じ用量のホルモンを含みます。最も一般的でシンプルなタイプです。
- 連続投与(休薬期間を省略して月経をなくす)に利用しやすい
- 周期を通じてホルモン量が一定で予測可能
- 代表例:ヤーズ(日本:保険適用はPMDD・子宮内膜症)、ルナベル、フリウェル
二相性ピル(バイフェジック)
周期の中で2種類の異なるホルモン量を含みます。現在はあまり用いられていません。
三相性ピル(トリフェジック)
3種類の異なるホルモン用量を含み、自然な月経周期のホルモン変動により近いです。
- 一部の女性で不正出血のコントロールが良好
- 月経を飛ばしたい場合、管理がやや複雑
- 代表例:トリキュラー、シンフェーズ
世代(プロゲスチンの種類)による分類
「世代」という分類は主に使用されるプロゲスチンの種類を指します:
第一世代
- プロゲスチン:ノルエチステロン(ノレシストリン)
- アンドロゲン作用が高め——ニキビや皮脂分泌を悪化させることがある
- 現在はあまり処方されていない
第二世代
- プロゲスチン:レボノルゲストレル
- よく研究されており、長い安全性の記録がある
- 複合ピルの中でVTEリスクが最も低い
- アンドロゲン感受性のある方ではニキビ・油性肌が悪化することがある
- 代表例:ミニルナ(低用量)、スピリナール
第三世代
- プロゲスチン:デソゲストレル、ゲストデン、ノルゲスチメート
- アンドロゲン作用が少ない——ニキビ肌には概して優しい
- VTEリスクが第二世代より若干高い(絶対値は依然として低い)
- 代表例:マーベロン(デソゲストレル)
第四世代・抗アンドロゲン性プロゲスチン
- プロゲスチン:ドロスピレノン、ジエノゲスト、酢酸シプロテロン
- ドロスピレノン(ヤーズ、ヤーズフレックス):抗アンドロゲン作用があり、軽度の利尿特性も持つ。ニキビ、PMS/PMDDに有効
- ジエノゲスト(ジェノゲスト):強力な抗アンドロゲン作用。子宮内膜症治療に広く使用
- 酢酸シプロテロン:最も強力な抗アンドロゲン作用。ニキビ・多毛症への使用
エストロゲン量による分類
- 標準用量: 30〜35 mcg エチニルエストラジオール——大多数の複合ピル
- 低用量: 20 mcg エチニルエストラジオール——例:ヤーズ、フリウェル。不正出血がやや多い可能性があるが、エストロゲン関連の副作用が少ない
- 超低用量: 10 mcg または吉草酸エストラジオール(クライラ)——エストロゲン感受性の高い女性に
日本で使用される主なピルについて
日本では、避妊目的と治療目的(保険適用)でピルが使い分けられています:
| 商品名 | プロゲスチン | エストロゲン | 用途 |
|--------|------------|------------|------|
| ヤーズ | ドロスピレノン | 20mcg | 月経困難症・子宮内膜症(保険)、避妊(自費) |
| ヤーズフレックス | ドロスピレノン | 20mcg | 月経困難症・子宮内膜症(保険)、避妊(自費) |
| ルナベル | ノルエチステロン | 35mcg | 月経困難症(保険)、避妊(自費) |
| トリキュラー | レボノルゲストレル | 三相性 | 避妊(自費) |
| フリウェル | ノルエチステロン | 35mcg | 月経困難症(保険)、避妊(自費) |
| セラゼッタ | デソゲストレル | なし | 避妊(プロゲスチン単剤) |
| ジェノゲスト | ジエノゲスト | なし | 子宮内膜症(保険)|
上記はあくまで参考例です。処方可能な薬品・保険適用範囲は変更される場合があります。
プロゲスチン単剤ピル(ミニピル)の詳細
ミニピルは主に子宮頸管粘液を変化させることで避妊効果を発揮します(排卵抑制は配合剤によって異なります)。以下の女性に適していることがあります:
- エストロゲンが使えない方(血栓症の既往、前兆を伴う片頭痛、コントロール不良な高血圧など)
- 授乳中の方
- 35歳以上で喫煙中の方
- 一部の心血管リスク因子のある方
デソゲストレルを含むミニピル(セラゼッタなど)は、排卵をより確実に抑制し、服用時間の窓が12時間と広く、従来のミニピルよりも使いやすいです。
選択のポイント:主な考慮事項
どのピルが最適かは、医師が総合的に判断します:
| 要因 | 関連する考慮事項 |
|------|--------------|
| ニキビ・脂性肌 | 抗アンドロゲン性プロゲスチン(ドロスピレノン等)を優先 |
| PMS・PMDD | ドロスピレノン含有ピル(ヤーズなど)が有効なことが多い |
| 子宮内膜症 | ジエノゲストまたは連続投与 |
| 血栓リスク | 第二世代レボノルゲストレルを優先;VTE既往にはエストロゲンを避ける |
| 前兆を伴う片頭痛 | プロゲスチン単剤ピルを推奨 |
| 授乳中 | プロゲスチン単剤ピルを推奨 |
| 35歳以上で喫煙中 | 複合ピルは避ける |
| 月経過多 | 複合ピルで出血量を軽減;ジエノゲストも検討可 |
連続投与・延長周期投与について
従来のシートは21日間の実薬の後に7日間の休薬期間を設けますが(休薬中に消退出血が起こります)、現在では多くの医師が連続投与を支持しています——実薬を休薬なく継続服用することで:
- 毎月の出血を減少またはなくす
- 子宮内膜症や月経困難症を管理する
- 休薬期間中のホルモン頭痛を軽減する
- 服用の利便性を高める
連続投与を希望する場合は、処方医師に相談した上で、適切な配合剤かどうかを確認してください。
日本での処方について
日本では、避妊目的の低用量ピルは薬機法に基づく処方箋医薬品であり、医師の診察なしに購入することはできません。治療目的(月経困難症、子宮内膜症など)のピルは保険適用になる場合があります。
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よくある質問(FAQ)
Q. 「最も良い」低用量ピルはありますか?
A. すべての人に最適なピルは存在しません。適切な配合剤は、既往歴、生活習慣、肌質、周期の症状、その他の個人的な要因によって異なります。医師の診察による評価が最適な選択の助けになります。
Q. ヤーズとヤーズフレックスの違いは何ですか?
A. どちらもドロスピレノンとエチニルエストラジオールを含みます。ヤーズは28日周期(24錠実薬+4錠プラセボ)、ヤーズフレックスは最長120日間の連続服用が可能な製品で、月経回数を減らすことができます。詳しくは処方医師にご確認ください。
Q. ジェノゲストはピルですか?
A. ジェノゲスト(ジエノゲスト)はプロゲスチン単剤の治療薬で、エストロゲンを含みません。主に子宮内膜症の治療に使用され、保険が適用されます。避妊効果もありますが、主たる適応は子宮内膜症治療です。
Q. ピルの種類を変更することはできますか?
A. はい。医師の指導のもとで変更できます。切り替えには、避妊効果の連続性の確保や不正出血の管理のための移行期間が必要な場合があります。医師が適切にガイドします。
Q. ジェネリック(後発品)は先発品と同じ効果がありますか?
A. 同じ有効成分・用量を含む後発品は生物学的同等性があり、効果は同等とされています。ただし、添加物の違いにより副作用のプロフィールに差を感じる方もいます。気になる場合は医師にご相談ください。
Q. 3種類試したけれど副作用が続く。どうすれば?
A. 副作用は非常に個人差があり、適切な配合剤を見つけるには時間がかかることがあります。また、IUD(子宮内避妊器具)や皮下インプラントなど、別の避妊法が自分に合っているかどうかも検討する価値があります。専門医の紹介について医師にご相談ください。
本記事は薬機法の範囲内で医師の監修のもと作成されています。医療上の助言を目的としたものではありません。低用量ピルの処方・使用については必ず医師の診察を受けてください。
最終更新:2026年4月

