マンジャロ(チルゼパチド)とは
マンジャロは、米国イーライリリー社が開発したGIP/GLP-1受容体デュアルアゴニスト(二重作動薬)です。有効成分はチルゼパチド(tirzepatide)。日本では2023年9月に2型糖尿病治療薬として製造販売承認を取得し、処方が開始されています。
GLP-1薬との違いは?
従来のGLP-1受容体作動薬(例:セマグルチド、リラグルチド)は、GLP-1という腸管ホルモンを模倣し、インスリン分泌促進・食欲抑制・胃内容排出遅延などの作用をもたらします。
マンジャロはこれに加え、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)受容体にも作用します。このデュアル作動機序が従来のGLP-1単独薬を上回る血糖コントロールおよび体重変化をもたらすと考えられています。
ご注意: マンジャロは医療機関での医師の診察・処方が必要な医薬品(処方箋医薬品)です。自己判断での使用や個人輸入は法律違反となる場合があります。
臨床試験データ:何%の体重変化が期待できるか?
SURMOUNT-1は、肥満または過体重の成人(2型糖尿病なし)2,539名を対象とした72週間の第3相ランダム化比較試験。
| 用量 | 平均体重変化(72週) |
|---|---|
| チルゼパチド 5mg | -15.0% |
| チルゼパチド 10mg | -19.5% |
| チルゼパチド 15mg | -20.9% |
| プラセボ | -3.1% |
(出典:Jastreboff AM et al. NEJM. 2022;387:205–216.)
これらの数値は食事制限・運動療法を併用した条件下での結果です。個人差があります。
日本での承認状況と処方方法
マンジャロは日本国内で2型糖尿病治療薬として薬機法に基づき承認されています(2023年)。処方は医師による診察・処方箋の発行が必要です。
処方の流れ(例:オンライン診療の場合)
- 問診票の記入 — 既往歴、現在の服薬、BMI、生活習慣などを回答
- オンライン診察(ビデオ通話) — 医師が適応を判断
- 処方箋の発行・調剤 — 処方箋は提携薬局または宅配で対応
- 定期フォローアップ — 副作用確認・用量調整のための継続診察
費用の目安(自由診療)
マンジャロは現時点で自由診療(保険適用外)での処方が主体です。
| 用量 | 月額目安(薬剤費のみ) |
|---|---|
| 2.5mg × 4本(1ヶ月分) | 約22,000〜31,900円 |
| 5.0mg × 4本(1ヶ月分) | 約40,000〜55,000円 |
用量と投与スケジュール
| 期間 | 用量 |
|---|---|
| 第1〜4週 | 2.5mg/週 |
| 第5〜8週 | 5.0mg/週 |
| 第9〜12週 | 7.5mg/週(必要に応じて) |
| 以降 | 10mg、12.5mg、15mgへ段階的に |
投与は自己注射(皮下注射)で、週1回行います。
主な副作用
消化器系(最も頻度が高い)
- 悪心(吐き気)— 特に増量時
- 嘔吐
- 下痢・便秘
- 腹部不快感
その他の注意点
- 低血糖(特に他の血糖降下薬と併用する場合)
- 注射部位反応
- 心拍数増加
甲状腺C細胞腫瘍(髄様甲状腺癌)の家族歴がある方には使用できません。
マンジャロを開始する前に確認すること
以下に該当する方は、医師への申告が必要です:
- 膵炎の既往がある
- 甲状腺疾患(特に髄様甲状腺癌)の個人歴・家族歴がある
- 妊娠中・授乳中、または妊娠を希望している
- インスリンや他の血糖降下薬を使用中
まとめ
マンジャロ(チルゼパチド)は、世界初のGIP/GLP-1デュアル受容体作動薬として、従来のGLP-1薬を超える可能性を示した医薬品です。ただし、マンジャロは処方箋医薬品です。
Noahでは、ライセンスを持つ医師によるオンライン診療を提供しています。
よくある質問(FAQ)
Q:マンジャロは誰でも処方してもらえますか?
いいえ。医師による診察を経て、適応があると判断された場合にのみ処方されます。
Q:マンジャロとオゼンピック(セマグルチド)はどちらが効きますか?
直接比較試験(SURPASS-2試験)では、チルゼパチドがセマグルチドを上回る体重変化と血糖コントロールを示しました。ただし「どちらが合うか」は個人の健康状態によって異なります。
Q:保険は使えますか?
2型糖尿病の診断がある場合、条件を満たせば保険適用の可能性があります。肥満のみの場合は自由診療が基本です。
Q:マンジャロを止めると体重は戻りますか?
投薬を中止すると体重が戻るリスクがあります。食事・運動習慣の改善を薬物療法と並行して取り組むことが重要です。
Q:個人輸入のマンジャロは安全ですか?
日本国内で承認・販売されていない医薬品の個人輸入は薬機法上のリスクがあり、品質・安全性も保証されません。
参考文献:
- Jastreboff AM et al. Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity. New England Journal of Medicine. 2022;387:205–216.
- 日本イーライリリー株式会社. マンジャロ(チルゼパチド)製品情報.
- 医薬品医療機器等法(薬機法)及び医薬品等適正広告基準(厚生労働省)
免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、医療的なアドバイスを提供するものではありません。

