重要なご注意: 本記事は医療・健康に関する一般的な情報提供を目的として作成されており、特定の治療効果を保証・断定するものではありません。薬の使用にあたっては、必ず医師の診察を受け、処方に従って使用してください。
AGAのメカニズム:なぜDHTが問題になるのか
AGAの主な原因は「テストステロンそのもの」ではなく、テストステロンが5α還元酵素(5AR)によって変換されたジヒドロテストステロン(DHT)です。DHTは毛包のアンドロゲン受容体に結合し、毛包を徐々に細小化させます。
フィナステリドとデュタステリドはいずれも、この変換プロセスを阻害することでDHT産生を抑え、毛包への影響を軽減する薬剤です。
5α還元酵素の「型」の違いが鍵になる
5α還元酵素にはいくつかのアイソフォーム(型)が存在します。AGAとの関連で重要なのは以下の2種類です:
- 1型(Type I):頭皮・皮膚・肝臓に多く存在
- 2型(Type II):毛包・前立腺に多く存在(AGAとの関連が強い)
フィナステリド(1mg/日)は主に2型を選択的に阻害します。標準用量でのDHT抑制率は約60〜70%です。
デュタステリド(0.5mg/日)は1型・2型の両方を同時に阻害します。DHT抑制率は約90〜95%に達するとされています。
日本における承認状況
日本では、両薬ともに医師の処方が必要な医療用医薬品です。
- フィナステリド:AGA治療薬(プロペシア等)として日本国内で承認(1mg/日)
- デュタステリド:日本国内では0.5mg/日がAGA治療薬(ザガーロ等)として承認
臨床研究で何がわかっているか
フィナステリドの臨床エビデンス:Kaufman KDら(JAAD, 1998)は、1mg/日のフィナステリドが安慰剤と比較して有意な毛髪数の増加をもたらすことを示しました。5年間の長期試験でも継続使用中は効果が維持されることが報告されています。
デュタステリドの臨床エビデンス:Gubelin Harchaら(JAAD, 2014年)の多施設二重盲検ランダム化比較試験では、デュタステリド0.5mg/日群でフィナステリド1mg/日群と比較して対象部位の毛髪数が有意に増加しました(約12.2本/cm² vs 約7.6本/cm²)。
安全性と注意点
両薬の主な副作用として、性機能に関連した症状(性欲低下・勃起障害・射精量の変化など)が報告されています。臨床試験での発現率は1〜4%程度とされていますが、個人差があります。
フィナステリドの半減期は約6時間と短く、服用を中止した場合、副作用は比較的短期間(数日〜数週間)で解消されることが多いとされています。
デュタステリドの半減期は約5週間と長く、服用を中止しても薬剤の体内への影響が数か月にわたって持続する可能性があります。
女性(特に妊娠中または妊娠の可能性がある方)への使用は禁忌です。
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よくある質問(FAQ)
Q:フィナステリドとデュタステリドの主な違いは何ですか?
デュタステリドは1型・2型の両方の5α還元酵素を阻害し、DHT抑制率が約90〜95%と高い点が主な違いです。フィナステリドは2型のみを阻害し、DHT抑制率は約60〜70%です。
Q:どちらが効果的ですか?
臨床試験ではデュタステリドがより高い毛髪数改善を示しましたが、どちらが個人に適しているかは医師が評価します。
Q:副作用が出たらどうすればいいですか?
すぐに担当医師に相談してください。特にデュタステリドは半減期が長いため、副作用消退に時間がかかる場合があります。
参考文献
- Gubelin Harcha W, et al. J Am Acad Dermatol. 2014;70(3):489-498.
- Eun HC, et al. J Am Acad Dermatol. 2010;63(2):252-258.
- Kaufman KD, et al. J Am Acad Dermatol. 1998;39(4 Pt 1):578-589.







