ステイケーションを計画
僕は22歳で、大学4年生だった。初めてできた彼女、理沙とは高校時代から付き合っていた。付き合い始めて4年目の記念日が近づいた頃、理沙がセックスしようと言い出した。彼女にとっても、僕にとっても初めてのことだった。
今までも、両親がいないときに激しいペッティングをするようなことはあったが、今回は本物のセックス!理沙の言葉を聞いたとき、僕はすでに少し緊張と不安を感じていたのを覚えている(本当のところ、とても深刻に)。
そして、その思いは的中してしまった!
初体験をできるだけ特別なものにしたかったので、記念日の週末は奮発してホテルでのステイケーションにした。そうすればプライバシーも保てるし、家族に邪魔されることもない。
僕と理沙はビーチで素晴らしい一日を過ごし、レストランでロマンチックな食事を楽しんだ。理沙はローカットの赤いドレスを着ていた。食事が進むにつれ、僕はこの後のことを考えていた。
誤解しないでほしい。僕はホテルの部屋に戻るのが待ちきれなかった!しかし、記念日までの1週間に考えていたのは、それがどんなものなのか、そしてうまくできるのかどうかということだけだった。ネットで調べたり、アダルトビデオをたくさん見たり、下の毛を少しだけ手入れしたり、ドラッグストアで(レジ係と目を合わせないようにしながら)必要な買い物をしたりしたのに、全然準備ができている気がしなかった。
とにかく僕は、料理に合うビールを注文することにした。緊張をほぐし、リラックスして理沙と素敵な夜を満喫できるようにと思ったからだ。
デザートも食べ終わり、支払いも済んだ。そして、ついにその時がきた。
挿れられなかった初めてのセックス
理沙はとても積極的で、僕たちは部屋に戻る途中のエレベーターの中でイチャイチャし始めた。ふたりの身体はほてりだし、服がはだけてきた。
真っ暗な部屋の中でドラッグストアで購入したコンドームの箱を手にとった僕は、緊張とアドレナリンで手が震え、袋を引き裂いているときに最初のコンドームを落としそうになった。その時点で僕の下半身は半分くらいしか硬くなっておらず、潤滑油のせいで手がすべり、最初のコンドームが装着できなかった。最初のコンドームを諦めて2個目のコンドームを手に取ったが焦ったあまり裏返しに装着してしまい、結局それも捨てることになった。
3個目のコンドームの装着を試みることにはペニスが小さくなり始め、コンドームをつけるのがさらに難しくなった。4個目のコンドームが失敗した後、ペニスは完全に柔らかくなってしまった。
理沙は僕がどれほど動揺しイライラしているかを察して、気まずい状況を気にしないように振る舞ってくれた。彼女は別の機会に試そうと言って僕を安心させ、今日のこの記念日を特別なものにするために僕がどれだけ努力したかについて心から感謝してくれた。
僕たちは残り時間を抱き合って過ごし、やがて理沙は眠りに落ちた。
しかし僕は、自己嫌悪から一晩中眠れなかった。
初体験とはいえ、コンドームをつけることすらできなかったのだから。
セックスへの不安から残念な結果に
ホテルでの滞在中、それ以外のことは何も起こらず、僕たちは家に帰った。
理沙に大丈夫だと言われても、僕は信じられないような屈辱を感じ、自信を失った。大好きな彼女に喜びと愛情を与えられなかったことに罪悪感を感じた。さらに僕が感じたのは、
どうして勃たなかったんだ?
ということだった。理沙に性的魅力を感じなかったのだろうか?ペニスが機能しなくなってしまったのだろうか?これからも硬くはならないのだろうか?
そんな疑問が数日間頭の中を駆け巡り、夜も眠れなかった。
あの夜、何が起きた?
結局、何がいけなかったのか、なぜそうなったのかを知るために僕はインターネットで調べることにした。
調べてみると、僕があの夜に経験したことは珍しい出来事ではなく、多くの男性が経験していることがわかった。初めてのセックスで緊張していたことに加え、食事のときにビールをたくさん飲むという間違った選択をしたため、勃起不全に陥った可能性が高かったのだ。
勃起不全(ED)とは、セックスをするのに十分な時間勃起したり、勃起を維持したりする能力に影響をおよぼす性的症状であるらしい。EDについてはなんとなく知ってはいたが、高齢男性が直面する問題だとばかり思っていた。でも年齢は関係ないみたいだ。
EDはストレス、セックスの対する不安、うつ病などの心理的要因によって引き起こされる可能性もある。つまり、その3つのうち2つはあの夜セックスができなかった理由として当てはまる。飲酒もEDの原因になる。
EDは心血管疾患、高血圧、糖尿病など、より深刻な健康問題の兆候である可能性もある。もし僕と同じようなことを経験した人がいたら、医師に相談し検査を受けるのが良さそうだ。
あの夜コンドーム1箱の半分を無駄にした僕は、コンドームの装着を練習することにした。バナナでも、自分自身でも、ペニスの形をしたものなら何でも試した。練習あるのみで、コンドームの扱いにくさにも慣れたし、1回目で正しく装着することにも慣れた。
プロからのアドバイス:コンドームを初めて装着するときは、明かりをつけておくと良いでしょう。
アダルトビデオとは違う
もうひとつ気づいたことは、動画のようには物事は進まないということだった。具体的には、アダルトビデオ。みんなもよく見るでしょう?
僕は、最初から最後まで自分が硬いままでいられると思っていた。アダルトビデオを見て僕が再現したかったシーンは、激しく強靭なドリルによって一晩中彼女が大きなあえぎ声をあげることだった。
でも、そんなことは起こらなかった。
この非現実的な期待が僕のストレスとセックスへの不安に拍車をかけ、硬くなりにくくなったのだろう。
ハッピーエンド
僕と理沙は結局、卒業旅行のときに再挑戦するチャンスを得た。
今回はかなりゆっくりと、前戯に多くの時間を費やした。僕はなんとか硬くなって、問題なくコンドームをつけることができた。
2回目は素晴らしくすべて思い通りにことが進んだ、と言いたい。でも、やっぱりちょっとぎこちなかった。とはいえ、1回目から大きく進歩したのは間違いないし、まったく新しい状態で僕と理沙は親密な関係を築くことができたのだった。